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活性炭とは?

活性炭

活性炭(Activated Carbon)、または活性チャコール(Activated Charcoal)は、19世紀初頭から浄化媒体として商業的に使用されてきました。現在では、飲料水、産業用の空気・水処理など、さまざまな用途で汚染物質の除去に使用されています。

活性炭は非常に多孔質な材料であり、液体や気体中の有機化合物を「吸着(Adsorption)」というプロセスによって除去します。吸着とは、液体や気体中の有機分子が活性炭の表面に引き寄せられ、付着する現象です。

活性炭の構造


活性炭は、グラファイトのプレートが不規則に並んだ構造を持ち、鉛筆の芯に使われるグラファイトの粗い形状といえます。この構造は、使い込まれたトランプの束に似ています。

図:活性炭の構造

この構造により、活性炭は非常に大きな内部比表面積を持ちます。活性炭の比表面積は1,000 m²/gを超えることもあり、わずか5gでサッカー場に匹敵する広さになります。この広大な表面積が、活性炭に空気、ガス、液体中のさまざまな有機化合物を吸着する能力をもたらしています。

活性炭の原料


活性炭は、基本的に炭素を含むあらゆる原料から製造が可能です。しかし、コスト効率の良い製品を作るためには、原料に高い炭素含有量があり、容易に入手できることが重要な条件となります。一般的に使用される原料には、瀝青炭、木材、ヤシ殻、褐炭、泥炭などがあります。

写真:瀝青炭
写真:木材
写真:ヤシ殻
写真:泥炭/褐炭

活性炭は、原料の特性を引き継ぎ、その製品の独自性や吸着性能を決定します。これには、灰分、密度、硬度(耐摩耗性)、そして吸着性能に影響を与える細孔構造が含まれます。原料の選択や品質、そして炭素を含む原料を活性炭に変換するプロセスは、最終製品の特性に大きな影響を及ぼします。例えば、瀝青炭由来とヤシ殻由来の活性炭では、物理的特性や特徴が異なり、それぞれ異なる用途で性能上の利点を発揮します。

図:原料により異なる物理的特性、性能

活性炭の主な形状


すべての活性炭が同じというわけではなく、用途ごとに適切な原料、製品形状、特性を選定することが非常に重要です。活性炭(または活性チャコール)にはさまざまな形状があり、主に粒状製品、ペレット状製品、粉末状製品の形で提供されます。

写真:活性炭の形状(ペレット、粒状、粉末)

粒状活性炭(GAC)

粒状活性炭は、原料を粉砕し、不規則な形状の粒子にした後、特定のメッシュサイズに整えたもので、水・空気・液体・ガスから汚染物質を除去するのに理想的です。粒状活性炭がこれ以上吸着できなくなった状態を「飽和」または「使用済み」と呼びます。この使用済み粒状活性炭は、廃棄する代わりに熱再生によって複数回再利用できるものもあります。

ペレット状活性炭

ペレット状活性炭は、活性炭を円柱状に押し出し成形することで製造されます。高い硬度、形状の均一性、低粉塵といった特長があり、空気やガスの流れから汚染物質を除去する用途により適しています。ペレット状活性炭は、低圧損が重要となる空気およびガスの浄化用途で一般的に使用されます。

粉末活性炭(PAC)

粉末活性炭は、粒状活性炭の原料を粉砕するか、活性炭製造過程で発生する微粉を加工することにより製造されます。粉末活性炭の使用方法は、粒状やペレット状の活性炭とは異なります。通常、バッチ処理で投与されるか、水やガスの流れに添加され、使用後にろ過して除去されます。液相では、ほとんどがバッチ処理であり、粉末の投与量は特定の要求に応じて調整できます。

添着活性炭

一部の化合物は、通常の活性炭では吸着容量が低い場合があります。そのため、性能を向上させるために、化学溶液を微細に分散させて炭素表面に選択的に添加し、添着活性炭にします。添着活性炭は通常、ペレット状または粒状であることが多いです。主に気相用途で使用され、有害な汚染物質の除去に用いられます。活性炭に添着された化学成分は、表面で化学反応を起こし、吸着された汚染物質を中和することができます。

活性炭の製造方法


活性炭の製造方法は原料によっていくつかの異なる手法があります。

ガス賦活

原料に含まれる揮発性有機物を焼成または炭化工程で除去し、チャー(炭)を生成します。このチャーは炉で熱活性化され、ふるい分けを経て最終的な活性炭製品となります。

図:活性炭の製造方法

薬品賦活

乾燥させた木材系原料に酸(通常はリン酸)を加え、キルン(炉)で熱処理して活性化を行います。その後、残った酸を炭素から除去するために洗浄されます。